「夜間に咳き込んで目が覚める」「階段を上るとゼーゼー・ヒューヒューと息苦しくなる」「風邪を引いた後に咳だけが何週間も続く」といった症状にお悩みではありませんか?それは一時的な体調不良や単なる風邪ではなく、気管支喘息(きかんしぜんそく)のサインかもしれません。
気管支喘息は、子どもだけでなく大人が発症(大人の喘息・成人喘息)することも非常に多い病気です。放置すると症状が悪化し、日常生活や仕事に大きな支障をきたすことがあるため、適切な初期診断と継続的な管理が欠かせません。
気管支喘息とは?(体内で起きていること)
気管支喘息は、息の通り道である「気管支」に慢性的(長期的)な炎症が起きている状態です。
気管支が常に過敏になっているため、わずかな刺激(冷気、たばこの煙、ストレス、アレルゲンなど)に反応して気管支の壁が腫れ、空気の通り道が狭くなります。さらに、粘り気のある痰(たん)が増えることで息苦しさや激しい咳、喘鳴(ゼーゼー・ヒューヒューという音)が引き起こされます。
喘息の主な症状
• 夜間から明け方にかけての激しい咳・息苦しさ
• 呼吸をする際のゼーゼー、ヒューヒューという喘鳴
• 風邪が治った後も数週間以上続く頑固な咳
• 胸の圧迫感、息切れ(特に階段の昇り降りや運動時)
~気管支喘息を引き起こす・悪化させる主な原因~
喘息の背景には、アレルギー性の要因と非アレルギー性の要因の双方が関与しています。
• アレルゲンの吸入:ハウスダスト、ダニ、花粉(スギ・ヒノキ・ブタクサ等)、ペットの毛、カビなど
• 環境・気象の変化:季節の変わり目、寒暖差、台風による気圧変化、冷たい空気
• 生活習慣・刺激物:たばこの煙(受動喫煙含む)、排気ガス、強い香水、飲酒
• ストレス・疲労:心身のストレスや過労、睡眠不足による免疫・自律神経の乱れ
• 感染症:風邪やインフルエンザなどの呼吸器感染症
喘息の診断と治療(コントロールの重要性)
現代の医学において、喘息は「症状を抑えながら問題なく日常生活を送る」ことが十分に可能な病気です。治療の基本は、症状が出た時だけ対処するのではなく、「気管支の炎症そのものを抑え続けること」です。喘息治療は気道の炎症を抑えながら、同時に狭くなった気道を改善・予防していくことが最も重要となります。最近では気道の炎症には吸入ステロイドが基本的に用いられます。ステロイドといっても、吸入の場合、ごく少量の薬剤しか使用しませんし、大部分が体内に入っても効力を失うので安全性も確認されております。また狭くなった気道を広げる薬剤として長時間型作用性吸入βz刺激薬が用いられます。
日常生活でできる喘息の予防・悪化防止策
• 住環境の整備:こまめな掃除と換気でハウスダストやダニを減らす。
• 寒暖差・冷気対策:外出時はマスクを着用し、冷たい空気を直接吸い込まない工夫をする。
• 禁煙と受動喫煙の回避:たばこの煙は気管支への強力な刺激物となります。
• 体調管理:十分な睡眠と栄養を摂り、風邪やインフルエンザの予防接種を行う。
長引く咳や息苦しさは我慢せずご相談ください
気管支喘息は、「たかが咳」と自己判断して放置すると、気管支の壁が厚くなって元に戻らなくなる「気道リモデリング」を起こし、治療が難しくなる場合があります。
「風邪の後に咳だけが残っている」「夜になると咳が出やすい」など、少しでも気になる症状がある方は、無理をせずお早めに当院へご相談ください。お一人おひとりの症状やライフスタイルに合わせた最適な治療をご提案いたします。


