循環器内科,総合診療内科,トラベルクリニック
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 【大阪・上本町】海外や日本国内で動物に噛まれたら...命を救う狂犬病の曝露後ワクチン接種について

ゴールデンウィークや夏休み、あるいはビジネスでの海外赴任や留学など、海外へ渡航される方が増えています。そんな中、当院のトラベル外来には「海外で犬に噛まれた」「旅行中に野生のサルに引っ掻かれた」「国内で近所の犬に噛まれた」というご相談が多くあります。

海外や日本国内で動物に傷をつけられた際、最も警戒しなければならないのが「狂犬病(きょうけんびょう)」です。

狂犬病は、「発症すると治療法がなく、死亡率がほぼ100%」という極めて恐ろしい感染症です。しかし、噛まれた直後から正しくワクチンを接種すれば、発症を完全に防ぐことができます。

今回は、海外で動物に遭遇した際の正しい初期対応と、帰国後に当院で行っている曝露後接種について詳しく解説します。

1. そもそも狂犬病とは?なぜそれほど恐れられているのか

狂犬病は、狂犬病ウイルスを持った動物に噛まれたり、引っ掻かれたりして、唾液中のウイルスが傷口から体内に侵入することで感染します。

現在、日本国内での発生は1957年以降ありませんが、世界中(特にアジア、アフリカ、中南米など)では今なお年間5万人以上の命が失われている身近な脅威です。

~「犬」だけではない感染源~

名前に「犬」とつきますが、ウイルスを媒介するのは犬だけではありません。

• アジア・アフリカ: 主に野犬や猫

• ヨーロッパ: キツネなど

• 北米・中南米: コウモリ、アライグマ、スカンクなど

観光地で人気の野生のサルのほか、一見人懐っこそうに見える現地のペットであっても、ワクチンを打っていなければ感染源になるリスクがあります。

~潜伏期間と「発症後100%死亡」の現実~

ウイルスが体内に侵入してから発症するまでの「潜伏期間」は、通常1〜3か月(場合によっては数年)と言われています。この潜伏期間中はほぼ症状がありません。

しかし、ひとたび発熱や頭痛、水を怖がる「恐水症」、興奮などの神経症状が始まってしまうと、現代の医学をもってしても有効な治療法はなく、ほぼ100%死に至ります。

だからこそ、「発症する前に、体内でウイルスを退治するための免疫(抗体)を作る」ことが絶対条件となるのです。

2. 海外で動物に噛まれた・引っ掻かれた時の「3ステップ」

もし海外で動物に接触してしまったら、パニックにならずに次の行動を直ちに行ってください。時間との勝負です。

1.大量の水と石鹸で傷口を洗う(※最優先)

すぐにその場にある水道水と石鹸を使い、傷口を15分以上ゴシゴシと洗い流してください。これにより、傷口に付着したウイルスの量を大幅に減らすことができます。

2.現地の医療機関で1回目のワクチンを打つ:できるだけ当日中。

受傷後、可能な限り早く現地の病院を受診してください。狂犬病の危険性がある地域では、すぐに曝露後接種の1回目が必要になります。

3.帰国後、すぐに当院(トラベルクリニック)へ連絡する:継続接種の確保。

狂犬病の曝露後接種は、1回打てば終わりではありません。現地で渡された「接種記録(英語の証明書など)」を持って、すぐに当院へご相談ください(06-6772-0075)

3. 狂犬病曝露後ワクチン接種のスケジュール

噛まれる前に予防接種(曝露前接種)を受けていたかどうかで、必要となる回数やスケジュールが大きく異なります。

現地および日本国内で、計5回〜6回の定期的なワクチン接種が必要です。

一般的な国内標準スケジュール(計6回)の一例:

0日目(受傷日) ➔ 3日後 ➔ 7日後 ➔ 14日後 ➔ 30日後 ➔ 90日後

※世界保健機関(WHO)の推奨や、使用するワクチンの種類によってスケジュールが異なる場合もあります。

4. 上本町わたなべクリニックでの曝露後診療について

当院では、2006年の開院以来、数多くの海外渡航者向けのワクチン接種および帰国後の感染症診療を行っております。予約不要でワクチンは当日接種が可能です。狂犬病の曝露後接種は「予定が空いたから行く」というものではありません。当院では海外渡航ワクチンに関して予約不要・当日接種可能な体制を整えており、帰国後すぐに受診いただけます。ワクチン接種のほかに傷口の洗浄および消毒、止血などの創処置や、抗生物質の服用(噛まれた犬や猫の口の中にはブドウ球菌、連鎖球菌などの細菌が常在しています。それらの対する抗生物質の処方)をおこなっております。

※狂犬病ワクチンと破傷風ワクチンの接種

・狂犬病の恐れがある動物に噛まれた場合、速やかに狂犬病ワクチンを接種することが死亡のリスクを減らすことができます。破傷風は土壌に生息している細菌で、傷口に破傷風菌が入り込み潜伏期間を経て、筋肉の痙攣や硬直などの全身症状を引き起こす可能性があり、狂犬病ワクチンと一緒に接種することを推奨しております。

まとめ:海外や日本国内での動物トラブルは、帰国後すぐにご相談を

「小さな傷だから大丈夫」「血が止まったから平気」と自己判断するのは、狂犬病においては最も危険です。数ヶ月の潜伏期間を経てからでは手遅れになります。

海外で動物に噛まれた、あるいは引っ掻かれた経験があり、まだ既定の回数のワクチンを打ち終えていない方は、ぜひお早めにお越しください。あなたの健康と安全な旅の締めくくりを、経験豊富な専門医療スタッフが全力でサポートいたします。

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