皮膚科では、☑にきび ☑水虫 ☑虫刺され ☑乾燥などの治療を行っております。
水虫
一般に「水虫」と呼ばれているものは、医学的には「白癬(はくせん)」という病名が足に起った状態を指します。
白癬は白癬菌(はくせんきん)というカビの一種が皮膚に寄生して起こる身近な感染症です。
白癬菌は皮膚の表面をおおっている角層の成分であるケラチンというタンパク質を栄養源としていることから、足だけでなく体のどこにでも、さらには皮膚の一部である爪や髪の毛にも寄生します。
白癬菌が付着・寄生した場所によって病名が変わります。
☑頭部に寄生すれば「頭部白癬(シラクモ)」 ☑内股に寄生すれば「股部白癬(インキンタムシ)」 ☑手に寄生すれば「手白癬(手の水虫)」 ☑足に寄生すれば「足白癬(足の水虫)」 ☑爪に寄生すれば「爪白癬(爪の水虫)」 ☑それ以外の顔から足の甲まで、いわゆる体に寄生すれば「体部白癬(タムシ・ゼニタムシ)」となります。
趾間型足白癬
足の指の間(趾間)が赤くなって皮がむけたり、ただれてジュクジュクしたり、皮が白くふやけたりします。白癬菌が高温・多湿を好むことから、夏場に症状が出るのが普通です。患部が臭う場合は、白癬菌に雑菌が加わった状態と想像されます。
角質増殖型足白癬
足の裏全体がカサカサして厚く硬くなり、ボロボロと皮がむけたり、踵がひび割れてアカギレを起こし痛みを伴うこともあります。 この型の特徴として次の4点が挙げられます。
① 汗もかかなくなり、空気も乾燥してくる冬場に悪化する。
② 全く痒みがないことから「水虫」と気づかず、放置されている場合がほとんど。
③ 趾間型や小水疱型の中途半端な治療の結果、再発を繰り返し、何年もかかってこの型になる。
④ 爪白癬(爪の水虫)を合併している頻度が高い。
小水疱型足白癬
足の裏や側面、趾の腹などに細かな水膨れ(小水疱)ができて周囲が赤くなります。小水疱は日が経つと乾いてカサブタになります。また、小水疱が目立たず、赤くなって皮がむけるだけのこともあります。小水疱ができた時には強い痒みが生じます。やはり夏場に発症する場合がほとんどです。
白癬の治療
抗真菌薬(こうしんきんやく)という薬が使われます。
外用薬(塗り薬;クリーム剤、液剤、軟膏剤)と内服薬(飲み薬;錠剤、カプセル剤)がありますが、趾間型や小水疱型の足白癬では塗り薬が、角質増殖型の足白癬や爪白癬では飲み薬が一般に第一選択薬となります。
「水虫に飲み薬」と聞いて、驚かれた方も多いと思いますが、角質増殖型の足白癬や爪白癬の場合、硬く厚くなったカカトや爪の外側から薬を塗っても奥深く潜んでいる白癬菌まで薬の有効成分が行き渡りません。
その点、飲み薬ならば血流に乗って直接白癬菌にダメージを与え、体の内側から治すことができるわけです。