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花粉症

花粉症とは

なんと、花粉症の患者さんは4800万人スギ花粉症は1200万人

現在、日本人の約25%(*)が花粉症だといわれています。では、花粉症とはいったいどんな病気なのでしょうか。花粉症とは、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因となって、くしゃみ・鼻みずなどのアレルギー症状を起こす病気です。季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれています。アレルギー性鼻炎は、原因物質(アレルゲン)の種類によって2つに分類されます。
(*)馬場廣太郎 ほか鼻アレルギーの全国疫学調査2008(1998年との比較)-耳鼻咽喉科医およびその家族を対象として-Prog. Med. 28:2001-2012,2008

季節性アレルギー性鼻炎(=花粉症)

原因となる花粉の飛ぶ季節にだけ症状があります。日本では、約60種類の植物により花粉症を引き起こすと報告されています。

主なアレルゲン:スギ、ヒノキ、カモガヤ、オオアワガエリ、ブタクサ、シラカバなど。
症状:鼻の三大症状だけでなく、目の症状(かゆみ、なみだ、充血など)を伴う場合が多く、その他にノドのかゆみ、皮膚のかゆみ、下痢、熱っぽい感じなどの症状が現れることがあります。(さらに、シラカバ、ハンノキ、イネ科花粉症などの人がある果物や野菜を食べると、口の中がかゆくなり、はれたりする「口腔アレルギー症候群」という症状もあります。)

通年性アレルギー性鼻炎

アレルゲンが一年中あるので、症状も一年中あります。

主なアレルゲン:ダニ・家の中のちり(ハウスダスト等)・ゴキブリなどの昆虫、ペットの毛・フケなど。
症状:喘息、アトピー性皮膚炎などを合併することがあります。

最近、通年性アレルギー性鼻炎と花粉症の両方に悩む人や、複数の花粉に反応する人も増えており、ほぼ一年中くしゃみ・鼻みず・鼻づまりや眼のかゆみ・異物感に悩まされるという人も少なくありません。

【都道府県別のスギ花粉の発生率】

基本的なことですが、花粉症は花粉が飛散していない地域では起こりません。北海道や沖縄ではスギ花粉は飛散しないとされており、その有症率もきわめて少なくなります。(下図参照)

県名県名県名
1山梨26.917愛知17.533鳥取11.4
2長野25.918和歌山17.434岡山11.4
3高知25.719京都16.735新潟11.3
4静岡25.620広島16.636愛媛11.3
5三重24.821山口16.537兵庫11.2
6埼玉24.622奈良14.338福岡11.2
7山形23.123大阪14.339熊本10.3
8栃木22.024大分14.240岩手9.4
9宮城21.325島根14.141石川8.5
10岐阜21.026香川13.942富山8.4
11茨城20.427福島13.843秋田8.2
12東京20.428徳島13.844長崎8.0
13千葉20.129福井13.445鹿児島4.7
14群馬19.230滋賀12.546北海道2.9
15佐賀18.931青森11.947沖縄0.6
16神奈川18.132宮崎11.6

全国のスギ花粉症の有症率(2003 科学評論社『アレルギー科』より)

花粉症の飛散量の多い地域と少ない地域とでは、人々の鼻や目に入る花粉の量にちがいがあります。したがって、とうぜんのことながら、体内での花粉抗原に対する抗体のできかたにも違いがでてきます。スギの木の多い関東地方では、スギ花粉に対する抗体陽性者が少なくとも人口の2割はいるとみられています。

関東は花粉症になりやすい条件がいっぱい!

関東地方にスギ花粉の患者数が多いのは、スギ植栽地の地形とも関係します。関東平野は、北に埼玉、西に奥多摩、丹沢、東に茨城・千葉、南に房総半島などのスギの植栽地があるので、東京、埼玉、横浜、千葉などの年は、いずれもまわりを杉の林に囲まれてしまいます。
したがって、どの方向から風が吹くにしても、四方八方から花粉が飛んでくることになります。一方、開けた海に面した海岸沿いの都市の花粉の飛散量は半分の量であるので、当然、スギ抗原への影響も半分になります。
このように、地形も花粉症の症状に影響を及ぼす要素になります。

関西の花粉症は奈良県の杉による影響が大きい

関西では、スギの産地として有名な奈良県の吉野杉などによる影響が大きい。実際、2014年度の花粉予想でも、奈良県が多くなっている。

植物ごとのエリア情報

植物多いエリア少ないエリア
スギ関東、近畿、東海北海道、沖縄
イネ科(オオアワガエリ、カモガヤ、ナガハグサ)東北、北海道九州
ヨモギ北海道、東北、中部九州
ブタクサ中国、四国、九州、関東東北、中部

花粉が多い地域、少ない地域を植物ごとにまとめてみました。
地域ごとに花粉症の植物の種類が違うことがわかります。

【小児の花粉症について】

小児の花粉症有病率

(保育所におけるアレルギー対応ガイドライン 厚生労働省より)
「鼻アレルギー診療ガイドライン2009年版」(鼻アレルギー診療ガイドライン作成委員会)によると、アレルギー性鼻炎の有病率は、通年性アレルギー性鼻炎が0~4歳で4%、~9歳で22.5%であり、スギ花粉症が~4歳で1.1%、5~9歳で13.7%、またスギ以外の花粉症が0~4歳で0.6%、5~9歳で8.3%という結果が報告されている。

幼少児における花粉症の増加

(保育所におけるアレルギー対応ガイドライン 厚生労働省 より)
幼小児の花粉症は年々増加している。鼻アレルギー診療ガイドライン(鼻アレルギーガイドライン作成委員会)のアレルギー性鼻炎の年齢層別有病率の全国調査結果を比較すると,1998年の全国調査(「鼻アレルギー診療ガイドライン2005」より)では、通年性アレルギー性鼻炎は10~19歳にピークを認め、スギ花粉症のピークは30~40歳代に認められていた。この時も0~4歳の1.7%、5~9歳の7.5%にスギ花粉症が認められていたが、当時、幼小児ではスギ花粉症は相対的に少ないと考えられていた。しかし、2008年の全国調査(「鼻アレルギー診療ガイドライン2009」より)では、スギ花粉症は0~4歳では1.1%と1998年の調査と同程度だったものの、5~9歳では13.7%と増加していた。
このことは幼小児の花粉症が増えていることを示唆していると考えられる。この理由としてはスギ花粉の増加,都市化と生活環境の変化,感染症の減少や感染症遷延化の減少などが指摘されている。

アレルギー性鼻炎の年齢層別有病率(2008年の全国調査)

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