「家族や友人から『睡眠中のいびきが凄い』と指摘された」
「毎日しっかり寝ているはずなのに、日中猛烈な眠気に襲われる」
「朝起きた時に頭痛やスッキリしないだるさを感じる」
こうしたお悩みに心当たりのある方は、「睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)」の可能性があります。
睡眠時無呼吸症候群は、単なる「いびき」や「寝不足」の問題にとどまらず、放置すると重大な病気や社会的なリスクにつながる病気です。今回は、上本町わたなべクリニックにおける睡眠時無呼吸症候群の検査や治療、予防法について分かりやすく解説します。
1. 睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは?
睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に何度も呼吸が止まったり(無呼吸)、浅くなったり(低呼吸)を繰り返す状態を指します。
主な原因は肥満による喉周りの脂肪、慢性的な鼻炎や身体的特徴として顎が小さい・舌が大きい・扁桃が大きいなどがあげられます。
日中に強い眠気を感じる、習慣性の強いイビキ、夜中に何度も目が覚めるなど思い当たる方は、睡眠時無呼吸症候群の可能性がありますので1つでも思い当たる方は受診をお勧めします
2. なぜ危険?放置することで高まる健康リスク
SASの怖さは、睡眠中に十分な酸素が体に行き渡らないことで全身の血管や心臓に強い負担がかかり続ける点にあります。健康と思われる成人の中にも潜在患者様が多く存在し、以下のような合併症のリスクを高めることが分かっています。
1. 循環器疾患・生活習慣病
低酸素状態と睡眠分断によるストレスから、高血圧、不整脈、狭心症、心筋梗塞、脳卒中(脳梗塞等)などのリスクが大幅に上昇します。
2. 重大な事故・社会的リスク
日中の強い眠気や判断力の低下により、車の運転や機器の操作中に重大な居眠り事故を引き起こすリスクが高まります。仕事や学業の能率低下にも影響を及ぼします。
※睡眠時無呼吸症候群による日本国内の具体的事例
→2003年 JR山陽新幹線居眠り運転事故:運転士が居眠りし、列車がホームからはみ出す。死傷者はなし。運転士は後にSASと診断
→2022年 名古屋高速バス横転炎上事故:運転手(55歳)がSASによる居眠り運転で事故を起こし、運転手と乗客1名が死亡、6名が重軽傷。事故前にSASのリスクが指摘されていたにもかかわらず、運行会社が適切な対応を怠ったことも背景要因とされた
上本町わたなべクリニックでの検査方法
当院では、患者様のお仕事や日常生への負担を最小限に抑えながら、スムーズに検査を進めていただける環境を整えています。
〇簡易検査
・自宅で就寝時に鼻や指に小型のセンサーを装着し、睡眠中の呼吸の状態(無呼吸・低呼吸の回数)、いびきの回数や強さ、血液中の酸素濃度などを調べる検査です。自宅でもできる検査なので、普段と変わらず仕事や日常生活を心配せずに検査することができます。
〇精密検査(PSG検査)
・簡易検査では「呼吸」と「酸素濃度」を主に調べますが、PSG検査ではさらに多くのセンサーを使用し、脳波や眼球運動、心電図、筋電図での体の動きなどを総合的に測定し睡眠の「質」を多角的に分析します。例えば脳波による睡眠の深さの測定、無呼吸による脳の覚醒、足のぴくつき(周期性四肢麻痺)などの睡眠中の異常な動きなど、無呼吸以外の睡眠障害の有無も判別できる検査法です。
CPAP治療
就寝時に専用の鼻マスクを着用し、装置から圧力をかけた空気を送り込むことで気道の閉塞を防ぎます。効果が非常に高く副作用が少ないので全世界で取り入れられている確立された治療法です。着用したその日から「いびきが止まる」「朝すっきり起きられる」「日中の眠気がなくなる」といった効果を実感される方が多くいらっしゃいます。高血圧などの合併症予防にも非常に有効です。
生活習慣の改善5選
1. 「横向き寝」を習慣にする
仰向けで寝ると、重力で舌や喉の肉が下に落ち込み、気道を塞ぎやすくなります。
2. 「寝酒」をやめて、就寝直前まで飲酒するのはNG
「お酒を飲むとよく眠れる」と思いがちですが、アルコールには筋肉をゆるめる作用があります。喉の筋肉が緩むと気道が一気に狭くなってしまうのです。
3. 無理のない「体重管理」で喉まわりをスッキリ
首や喉の周りに脂肪がつくと、気道が物理的に押しつぶされてしまいます。
4. 喫煙者は「禁煙」にチャレンジ
タバコの煙は気道に慢性的な炎症やむくみを引き起こし、空気の通り道を狭くしてしまいます。
5. 鼻呼吸を意識する(口呼吸対策)
口を開けて寝ていると、舌が奥に落ち込みやすくなります。
まとめ:気になる方はお早めにご相談ください
睡眠時無呼吸症候群は、自分では寝ている間のことであるため気づきにくく、家族の指摘や日中の眠気で初めて自覚することが多い病気です。
「もしかして睡眠時無呼吸症候群かも…?」と思ったら、まずは一度受診ください。早期の発見と適切な治療で、質の高い睡眠と健康な毎日を取り戻しましょう。
上本町わたなべクリニック
〒543-0037 大阪市天王寺区上之宮町1-15
TEL.06-6772-0075
休診日:水曜日午後・土曜日午後 / 日曜・祝際日
受診時間:午前 9:00 – 12:00 午後 16:00 – 19:00



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