アレルギー性鼻炎は花粉やハウスダストなどのアレルゲン(アレルギーの原因物質)が鼻の粘膜に付着して起こるアレルギー反応で、くしゃみ、鼻水、鼻づまりを主な症状とする病気。原因物質によって「通年性」と「季節性」に分けられます。
通年性アレルゲン
・ハウスダスト(室内塵)、ダニ、ペットのフケ、カビ、昆虫の死骸など
季節性アレルゲン
・スギ、ヒノキ、イネ、ブタクサ、シラカンバ、ヨモギ、ハンノキなど

花粉症、イネ科植物、雑草といった季節性の鼻炎の他、カビやハウスダスト、ダニによる通年性の鼻炎も増えてきています。
当院ではアレルゲンの検査はもちろん、必要に応じた点鼻薬や内服薬の投与によりアレルギーをコントロールしていきます。
アレルギー性鼻炎の治療について
上本町わたなべクリニックではアレルギーに対する「薬物療法」と「免疫療法」をおこなっております。
薬物療法
・抗ヒスタミン薬(内服・点鼻)でくしゃみや鼻水を抑え、ステロイド点鼻薬で炎症を鎮静化
免疫療法
・原因となるアレルゲンに対する耐性を高め、体のアレルギー反応を弱め、長期的な改善を目指す治療。当院の舌下免疫療法ではスギ花粉に対する治療薬「シダキュア」、ダニアレルギーに対する治療薬「ミティキュア」での治療をおこなっております。
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薬剤性鼻炎
~市販点鼻薬の使い過ぎによる鼻づまり~
「鼻がすぐ通るから」と市販の点鼻薬を何日も続けていませんか?
血管収縮成分(オキシメタゾリン、ナファゾリンなど)を含む市販点鼻薬は、腫れた鼻粘膜の血管を縮めて数分で鼻通りを改善します。ですが効果は数時間で切れ、繰り返し使ううちに薬が効きにくくなり、かえって腫れが強まる「リバウンド(薬剤性鼻炎)」を起こすことがあります。
※点鼻薬は連続使用の“上限”が決まっています!!
一般用の血管収縮性点鼻薬は連続1週間を超えて使用しないのが基本ルールです。3日ほど使っても改善しない場合は中止して受診してください。製品によっては、使用をやめた後、再開まで2週間以上あける決まりもあります。持病(高血圧・心疾患・甲状腺機能異常・緑内障など)や妊娠中の方は、必ず事前に相談が必要です。
「市販」と「病院」の点鼻薬、どう違う?
市販点(血管収縮タイプ)
目的:つらい鼻づまりを短時間で和らげる
作用:即効性がある(数分)が持続は数時間
使い方:短期間・頓用(連続1週間まで。改善しなければ受診が必要)
主な注意:使い過ぎで薬剤性鼻炎、動悸など全身副作用の注意点も。。
病院(鼻噴霧用ステロイドなど)
目的:炎症そのものを抑える標準治療(アレルギー性鼻炎の中心)
作用:数日から1〜2週間かけて効いてくるため、毎日継続が大切
安全性:現在広く使われる製剤は全身への移行がきわめて少なく、長期使用でも通常は安全に管理できます。
市販点鼻薬を3日程度使っても良くならなかったり1週間を超えても手放せない方、発熱・強い痛み・においが分かりにくい方、妊娠中、小児、高血圧・心臓病・甲状腺・緑内障などの持病がある方は最初から病院での受診をおすすめします。
