血液検査とは
基礎知識から法定健診、癌マーカーやうつ病や新しいがん検診まで、採血で得られた血液で病状を調べる臨床検査のひとつ。
1回の採血10ml程度で数十項目の検査が可能。
検査可能項目は2000種類以上、研究レベルでの採血項目も入れると1万種類以上。
一般に使われている項目だけで200~300種類にのぼる。この中から何を調べるか。例えば、腎臓や、糖尿、肝臓、アレルギーなど。肝臓といっても、たくさん項目がある。
①健康診断の「血液検査」(法定血液検査)でわかる病気は?
②腫瘍マーカーで分かる項目
③うつ病の診断の補助にも「血液検査」を導入
④新しいがん検診・・・AICS
について、以下に順番に解説する。
①健康診断の「血液検査」(法定血液検査)でわかる病気は?
◎貧血検査
・赤血球数
・ヘモグロビン濃度
【異常】低:貧血、大腸がん 高:多血症
◎血糖検査
・空腹時血糖
・HbA1c
【異常】低:インスリン産生腫瘍 高:糖尿病
◎血中脂質検査
・HDLコレステロール
【異常】低:動脈硬化、高血圧症など
・LDLコレステロール
【異常】高:動脈硬化、高血圧症など
・中性脂肪
【異常】低:低栄養 高:肥満、糖尿病
◎肝機能検査
・AST(GOT)
【異常】高:急性・慢性肝炎、肝硬変、心筋梗塞、肝臓がん
・ALT(GPT)
【異常】高:急性・慢性肝炎、肝硬変、脂肪肝
・γ-GTP
【異常】高:アルコール性肝障害、脂肪肝、胆石症
②腫瘍マーカーで分かる項目
※数値が高い場合は早急に病院で精密検査を!
・SCC、SLX、NSE・・・肺がん
・CEA・・・胃がん、大腸がん
・PIVKA-2・・・肝臓がん
・PSA・・・前立腺がん
・CA125・・・卵巣がん、子宮がん
・BCA225・・・乳がん
③うつ病の診断の補助にも「血液検査」を導入
【従来】:問診のみ
【最近】:問診+血液検査
うつ病と思っていても、肝臓病や甲状腺機能低下症などのホルモンの分泌がおかしくなっている可能性がある。特にうつ病の場合、慢性化してくると脳の海馬が障害を受けてホルモンバランスが崩れる。結果として、ホルモン異常が起きる場合があります。大体、半分の例で見つかっています。
血液中のホルモンであるACTHやコルチゾールの数値が高ければうつ病の疑いあり。
④新しいがん検診・・・AICS 詳しくは ⇒ AICS
【予測できるがん種】
男性:4種
「胃がん」「肺がん」「大腸がん」「前立腺がん」
女性:5種
「胃がん」「肺がん」「大腸がん」「乳がん」「子宮(子宮頸がん・子宮体がん)・卵巣がん」