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生活不活発病

生活不活発病とは

生活不活発病(生活不活動症候群)とは、健康状態や加齢、ストレスなどにより、筋肉や肺機能などを使用しないことで、生活が不活発なことが原因で、全身の機能が低下することを言います。
「使わない機能は衰える。」というのは常識ですが、全身の機能が低下することで、さらに生活が制限されて、悪循環に陥ってしまうことが多くなります。衰え方が驚くほどに大きいです。

例えば・・・
外から見えるもの   :筋肉の力が落ちたり関節が固くなったりします。
外から見えないもの  :骨がもろくなる、心臓や肺の動きが弱まるというような状態。
頭や心の働き     :周囲への関心や知的活動が低下したり、「うつ」傾向に…

★生活不活発病とは全身の機能低下:「年だから」「病気だから」と思いがちなことが実はこれです。

「年のせい」と思いがちな、色々な動作の不自由や「衰えたな」と思うことは、実はこの生活不活発病だということが多いです。また「病気のため」と思っていることが、実はこの生活不活発病が加わっている事があります。
生活不活発病は防いだり良くしたり出来る病気です。「年のため」「病気のため」と諦めないことが大事です。

★生活行為の不自由さに表れてきます。

生活不活発病(生活不活動症候群)は、「生活行為が不自由になる」ことに表れてきます。生活行為とは、室内・室外を歩くことや食事や入浴、洗面、トイレなどの身の回りの動作です。また、家事や仕事、趣味やスポーツ、人と会って会話をしたり、電話やメールでコミニケーションをとったりすること、そのほかの生活では、目的や意味を持って行うことが全て生活行為です。
こうした「生活行為が不自由になる。」ということは、「動作がやりにくくなる。」ということもありますが、「疲れやすくなる」「早く歩けなくなる」「動作が遅くなる。」ということもよくあります。

若年者の生活不活発病(生活不活動症候群)とは

生活不活発病(生活不活動症候群)とは、健康状態や加齢、ストレスなどにより、筋肉や肺機能などを使用しないことで、生活が不活発になることによって脳や心まで含めた、全身の機能が落ちること。全身の機能が落ちることで、さらに生活が制限され、悪循環に陥ることが多い。メンタルな要素が生活を不活発にする過程で非常に強い。
今までは、お年寄りなどが退院後に寝たきりとなり、筋力低下により歩けなくなるなどが問題となってきましたが、最近では、
■地震などで、避難所や車内での生活による筋力低下、静脈血の循環不全による深部静脈塞栓によるエコノミー症候群
■若年者のパソコンなどの長期使用による筋肉での血液の循環不全や脊椎の変形。
■運動不足やメタボリック症候群、心臓や肺機能の低下で行動の緩慢になり、運動量の低下。
■ストレスによる生活不活性化。
なども問題になってきています。
また、入院後にも早期に通常の生活を取り戻すために、以前では術後安静が基本でしたが、早い人では、翌日からのリハビリを開始するようになって来た。
スポーツ選手などでも、けがの後の安静時に、けがの部分以外は積極的に動かすことで、筋力低下などを防いでいます。
生活不活発病(生活不活動症候群)を防ぎましょう。

★生きがいのある活発な生活で防ぐのが基本です。

生活不活発病は防げますし、改善できます。
それには、原因である「生活が不活発になること」を防ぐのが基本になります。生活を楽しみ、社会に参加して、生きがいのある生活を送ることで生活を活発にすることが、基本です。生活不活発病では多くのものが同時に低下していきます。一部の症状(例えば筋力)だけを治そうとしても解決にはなりません。

★生活不活発病は色々なエピソードで階段状に進行します。

生活不活発病は同じペースで少しずつ進んでいくのではなく、階段状に悪くなって行きます。
つまり、色々な原因(エピソード)をきっかけに出現したり進行したりします。

★生活不活発病の見つけ方。

生活行為の不自由がはっきりしないうちに、生活不活発病を早期に見つけることが大事です。
それには次の2つを心がけましょう。
1) 「生活が不活発になっていないか」と自分の生活を振り返ってみる。
2) 「少しでも難しくなった生活行為はないか」と探してみる。
※もし生活が不活発になったら、もう始まっているのだと考えるぐらいにしてください。

★生活不活発病のなおし方。

生活不活発病が起きても、次のようにすれば回復・向上できます。
1) 生活が不活発になった原因と状態を見つけて活発な生活にする。
2) 難しくなった生活行為があれば、「生活行為向上練習」を行ないます。
「生活行為向上練習」とは、実際の生活の場(自宅内や周辺地域)で練習をするのが基本です。
それにより、短期間で効果をあげることができます。

★「水際作戦」で低下をくいとめます。

このように生活不活発病を早期にキャッチして、短期集中的に手を打てば、元の状態に戻すことができます。時には前以上に活発な生活にすることもできます。これが「水際作戦」です。

生活機能チェック法

行動チェック
○1年前と比べ…
・筋肉のこわばりがひどくなった
・動くのが面倒くさく、動作が緩慢になった
・今まで楽しみだったことでも興味が薄れてきた
・悩むことが多くなり、寝付きが悪くなった

身体チェック 
① 首~肩チェック
姿勢や生活習慣による頚椎のゆがみ、メタボリック症候群による血液循環の悪化による、頭痛・肩こりが増えています。
② 腰~腹チェック
腹筋と背筋のバランスが悪くなり、腰痛などを引き起こしやすくなります。内臓肥満などにも注意が必要です。
③ 太もも~膝~ふくらはぎチェック
立ち仕事や、正座をする人など。伸筋と屈筋のバランスにも注意。

避難生活時も要注意

避難生活が長期化⇒体を動かさない⇒心身の機能の低下する⇒ますます体を動かす事が億劫になる⇒精神的にストレスが蓄積する⇒体を動かさなくなる⇒肉体的・精神的な生活不活発病の典型的な臨床経過です。生活不活発病とは聴きなれない言葉かもしれませんが、十分に病気を理解して、予防する事が大切です。
また、お仕事やボランティアなどで長距離バスに乗ったり、自動車で夜を過ごす方など現地での生活が長期化する場合も、生活不活発病にご注意ください。
車の中での避難生活、避難施設での生活では、エコノミークラス症候群にもご注意下さい。

生活不活発病外来を行っております。当てはまる方は、ご相談ください。

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