子宮がんとは
子宮がんとは、子宮に生じるがんのことです。がんが生じる場所に応じて、子宮頸がんと子宮体がんとに分けることができます。特に子宮頸がんにおいては20~30歳代の若い女性に増加している傾向にあり、発症のピークは40歳代ともいわれています。
子宮頸がんの原因
子宮の入り口に相当する子宮頚部に生じる子宮頸がんは、主にヒトパピローマウイルスに感染することを原因として発症します。
子宮頸がんの症状
自覚症状がないこともまれではなく、がん検診をきっかけに指摘されることがあります。子宮頸がんの病変部位はわずかな外力で出血を来しやすくなるため、性交時に出血が起こることもあります。
子宮体がんの原因
女性ホルモンであるエストロゲンが多く分泌される状況で発生しやすいです。肥満である、欧米型の食生活が多い、未出産である、といった方では、エストロゲンに暴露される期間が長く、子宮体がんの発症リスクが高まります。
子宮体がんの症状
子宮頸がんに比べて検診では発見されにくいです。代わりに、月経不順や不正出血、おりものの変化といった初期症状が出現します。
卵巣がん
卵巣がんとは
卵巣がんとは、卵巣に発生するがんのことです。卵巣は女性ホルモンを分泌したり、卵子を成熟させて排卵を起こしたりする“女性の性機能”に関わる大切な臓器です。発生頻度は10万人あたり20.7人(2019年)ほどと決して頻度の高い病気ではありません。また、卵巣がんの10%は遺伝性であることが分かっており、血のつながった親族に乳がんや卵巣がんを発症した人がいる場合はとくに注意が必要です。
症状
卵巣がんは、早期段階ではほとんど症状が現れないのが特徴の1つです。
ですが、進行するとがんは徐々に大きくなり、下腹部にしこりを触れるようになり、下腹部の張りや痛み、腰の痛みなどが現れたりするようになります。また、大きくなったがんは大腸や膀胱などの臓器を圧迫するため便秘・頻尿などの症状が現れます。さらに大きくなったがんが胃を圧迫するようになると、食欲低下や食後の吐き気・嘔吐などを引き起こすことも少なくありません。